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ニシキ醤油はここが違う

全国には数多くの醤油屋さんがあります。それぞれ、長く培われた伝統と技術によって特徴ある味わいの製品を生み出しています。
ここでは、私たちニシキ醤油ならではの、他メーカーに真似のできない「違い」をご紹介します。

「水」が違う

醤油の醸造に使われる「仕込み水」は、醤油の色合いや風味を造り出すと共に、醤油の品質を左右する重要な原料のひとつです。ニシキ醤油では、この仕込み水に、斑鳩町五百井の弊社敷地内から、良質の地下水を汲み上げています。

「五百井(いおい)」という地名は、かの弘法大師が五百番目に掘ったと言われる井戸があることに由来しています。水質のみならず水量も充分あり、大師ご在世の頃より脈々と、この地の人々の役に立ってきました。

そんな五百井の地下水は天然の「冷泉」です。ミネラル豊富で澄んだ栄養豊かな水は、酵母を活性化させて発酵を良くし、独特の旨味や色を生み出します。私たちの醤油造りには欠かせないものなのです。

「水」が違う

「酵母菌」が違う

「酵母菌」が違う

醤油の醸造に用いる酵母菌は、醤油の持ち味や個性を生み出します。同じ時に同じ仕込み方をしても、蔵によって醤油の風味が違うのは、それぞれの蔵に住み着いている「蔵つき酵母」の癖、いわゆる「蔵癖」が表れるからです。

ニシキ醤油では、自家培養した「ニシキ酵母菌」を代々守り続け、醤油の醸造に用いています。
複数の蔵で酵母菌を培養し、発酵させた醤油の味を見て、よりふさわしい酵母を選別。それを掛け合わせて、また発酵させ選別する、この試行錯誤を繰り返して、私たちは現在の「ニシキ酵母菌」を確立しました。
酵母は生き物です。真に求める味を造り出してくれる酵母菌を見極めるには、瞬間、瞬間の感覚と、経験が物を言います。ここに、ニシキ醤油の歴史と伝統が生きており、すべての製品は、その結実です。

また「ニシキ酵母菌」には、日本の醤油のルーツが宿っている、と私たちは考えています。
日本の醸造文化は、奈良から発祥しました。そこで用いられた麹菌や酵母菌は、斑鳩の風土環境に住み着き、様々な発酵食品を造ってきたことでしょう。法隆寺に程近い、ここ五百井で生まれた「ニシキ酵母菌」が、その末裔だとしても不思議ではありません。
聖徳太子のふるさとで生まれた酵母菌が、今、千数百年の時を超えて…。無論それを証明する術はありませんが、そんなロマンを秘めた「ニシキ酵母菌」が、永きにわたり、ここ奈良にしかない味を造り続けているのは間違いありません。

「製法」が違う

現在の醤油の製法は、すでに江戸時代には確立していたとされ、その手法自体は、どの醸造元も大きな違いはありません。
その中で、ニシキ醤油の製法の特徴は、「昔ながらの醤油造り」と「近代的製法」の両方を取り入れていることです。

醤油の仕込み過程においては、伝統的な造り方を大切にしています。
醤油は、醸造の過程で酵母菌が活動・分裂を繰り返し活性し続けることで、独特の旨味が生まれるのですが、これは機械的に行えるものではなく、充分な月日が必要です。

ニシキ醤油の名に恥じない、味や香り、色が得られるまで、私たちができるのは、酵母の頑張りを「待つ」こと。そして酵母菌の活躍が最良となる環境づくりに励んでおります。
酵母生命を中心にした発酵思想により、エキスの高い醤油を生産しているのです。

一方で、麹室や発酵タンク、自動充填包装設備などの、近代的な設備機器や除菌技術を導入。醤油の風味を損ねないよう、醤油造りの肝となる部分はそのままに、製造効率を高める設備増強を行っています。
経済性が高く衛生的な大手メーカーの手法と、じっくり時間をかけて旨さを醸造させる昔ながらの製造法、それぞれの良い部分を活かしているのが私たちの製法です。

「製法」が違う